株式会社丸信

三方よし通信

三方よし通信

【印刷コラム】知っとくとお得な補助金の話

最近、機械メーカー様から「この機械を補助金を使って入れませんか、補助金取得の手伝いはうちでします。」と言う売り込み多くないですか? これは、経済産業省が管轄する「ものづくり補助金」を利用した提案です。

「ものづくり補助金」は、中小企業等による生産性向上に資する革新的サービス開発・試作品開発生産プロセスの改善を行うための設備投資を支援する補助金です。

補助金の中では金額が大きく、条件により設備金額の半分や2/3、最大で1千万円までは支払われます。採択率は5割を切ることもありますが、返済がほぼ発生しない為、計画的に高額機械を増設するには良い仕組みだと思います。

私は、補助金について聞かれたら、自分で頑張って書類を作った方が採択率は上げれるし、勉強になるし、後から楽ですよと言う話をします。実は、コンサルで補助金をとったがその後の視察等が大変だったとの話は良く聞きます。

丸信が補助金をとる際は、久留米商工会議所の全面協力のもと申請を行いました。全面協力とは、アドバイスをくれる先生を付けて頂き一緒に書類を作りました。作ってダメ出し、作ってはダメだしの日々・・・(T_T) でも、凄く勉強になりました(^^)v

結論から言うと補助金を獲得する為の秘訣は「お役立ち」にあると思います。

最初「この事業計画は丸信がこの補助金を使って生産性が上がり、これだけ利益が出る内容になっている。これだと国のお金をこの会社に投資して儲けさせて良いかどうかは判断できない。国がどのような会社に補助金を出したいかを考えて作って下さい。」と言うアドバイスを受けました。

(のちに判りますがこの先生、補助金採択に携わったことがある方でした。ラッキーです。)

その後、修正を重ねて「今の世の中はどのような事に困っていて、丸信がこの設備を入れると、今までどの会社も出来なかったこのような事が出来て、お客様にも地域にもこのような好影響が出る」という、公共性とお役立ち視点中心の企画書に変貌を遂げました。補助金は補助事業に次の視点が揃っていると落ちにくいとのことでした。事業内容のポイントとしては、

① 判りやすい、且つ読み易い(基本、審査員は業界についての素人)
② 世の中の役に立つ(公益性)
③ ニーズがある(必要性)
④ 達成可能(実現可能性)
⑤ この会社が行うことが妥当(現事業とのマッチング性)
⑥ 利益が出る(収益性)
⑦ オリジナル(独自性)

すべて揃えば、審査員として落とす理由がなくなり、「この会社は落とせない」となるとのことでした。今のところ、丸信では100%採択しているのでこの情報も有効性は高いと思います。

ちなみに、全国から集まった企画書をビックデータとしてまとめて集計すると、同じような企画書がいくつも出てきて、それは独自性に該当しないということで落とされるそうです。

同じ機械で数社申請を行い丸信だけが通りましたよと言うメーカー様からの報告を何度か頂いたので同じ機械で同じ内容の申請は落ちやすいのは事実だと思います。(メーカーさんから「この機械はこの様な内容で補助金の実績があります」をそのまま模倣すると落ちる可能性が高いです。同じ機械でも事業内容は換える必要があります。)

ものづくり補助金の流れは、次の流れになります。

最初、資料作成には100時間位かけましたが、今は、審査を効率化する為、申請が電子化されているので、書類作成は楽になっています。費用対効果を考えると、ものづくり補助金は良い制度だと思います。

補助金は採択されて、お金を受け取ることも大事ですが、お客様への「お役立ち」をいっぱい含んだ事業計画を考える時間こそが、自分にとっての【宝物】だなと思います。

指導して頂いた先生、事業計画を実施してくれている方々、そして、活用して頂いているお客様に感謝です。

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