株式会社丸信

三方よし通信

三方よし通信

ラベル世界一への道のり

世界ラベルコンテストで念願のラベル世界一である『BEST OF THE BEST』に選ばれました。
実は、3年前、ラベルコンテストで国内1位の経済産業大臣賞を取得した翌年、そのラベルで、世界ラベルコンテストの『最優秀賞』と『BEST OF THE BEST』を受賞したと連絡を受けました。しかし、何と『BEST OF THE BEST』は通訳の間違いによる誤報で、実は次点の「最優秀賞」だった時にがっかりした経験があり、今回も誤報の可能性があるのではとドキドキでした。
7月号で書きましたが、最初、別のラベルで出品を考えていましたが、その商品企画がなくなり、急遽どうしようとなった時、とっておきの案がありますと企画してくれたのが、今回、受賞したのラベルです。

令和元年、世界中で天皇陛下の御譲位・御即位が話題となりました。年号『令和』の引用の基となった万葉集の

初春しょしゅん令月れいげつにして、気淑きよ風和かぜやわらぎ、
  梅は鏡前きょうぜんの粉をひらき、蘭は珮後はいごこうかおらす」

をモチーフに、SDGsを意識して、木を薄く削ったっただけのシール原紙(漂白とかがされていない)を使用し環境も意識しつつ、『香を薫らす』日本酒をイメージしたラベルを作ってはどうか?このアイデアを聞いた時、正直凄いなと思いました。話題性、商品とのマッチング性、新技術、新素材がミックスされた物凄いラベルが出来上がる!!その後、急遽、協力して頂ける酒造メーカー様へ依頼。月の部分には、透明に白の柄、ベースには木そのものが素材のラベルを使うことで、ラベルの一枚一枚の表情が違い1つとして同じものはありません。また、それを貼られた日本酒も一つ一つが世界に一つだけの商品になります。工程も多く、工夫や困難も多い、色々な人が携わった会心のラベルが完成しました。

ちなみに、実際の木を薄く削っただけの素材をラベルで使いましたが、この素材、風合いは良いのですが、ところどころ、虫食いがあったり、黒ずんでいたり、穴があったりします。また、刃型を入れたり、ちょっと強く巻いたりすると割れる、非常に難易度が高い物でした(T_T)
この木の素材は、現在、廃番になっていますが、今度、リニューアルされて再発売されるようです。ご使用の際は、自然の物だから仕方ないなと優しい心で使用して頂けると助かります(^-^)

ちょうど、この原稿を書いてる頃、今年のラベルコンテストの締め切り間際です。毎年、新たな発見があり勉強になるコンテストですが、少しでもお客様に還元出来るよう技術向上に努めます。この記事が出る頃にはいくつかのお客様にはご協力頂いていると思います。いつもご協力感謝いたします。


  (記事:平木)

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