印刷職人の技術力
設備や環境だけでなく、原紙や粘着材、
インキなどの知識や技術を有したオペレーターの技術力も、製品の品質を左右する重要な要素。
当社の技術者は、これまでの経験で培った知識や職人的な技巧の数々で
お客様の大切な商品づくりの一翼を担います。
お客様からいただいたデータ通りに製版、印刷しても、版下(出力物)との微妙なズレが生じる場合があります。
当社の製版オペレーターは、デザイン内容や使用するインキ、原紙、印刷機に合わせて文字や画像等を微調整し、製版します。
製版後も、印刷具合に応じて版を独自に加工することで、より的確な版下再現を行います。
数あるインキの中から、ベタ面の面積や線の細さ、使用環境によってインキを選定します。
選択するインキによっては、印刷特有のマージナルゾーン(印刷した写真や点の縁に生じるインキの濃い輪郭)が目立つことがあるため、オペレーターの経験と勘が必要です。
また、オペレーターが選定したインキを錬り合わせ、版下の色を再現するのに最適なお客様仕様のインキを作成する調色も職人技。
季節や印刷環境によってインキの固さを手作業で調整します。
必要な材料を揃え、印刷機での印刷を開始します。
機械が自動的に印刷してくれると思われがちですが、実は印刷機ごとに特徴やクセがあり、オペレーターが調整しながら作業を進めます。
印刷状態が安定するまで、インキの吐出量(色調整)や版の圧力調整を行います。
これは、オペレーターの経験によるところが大きく、機械の調子を伺いながら、指先の感覚に全神経を集中させ、微調整を繰り返します。
安定させるまでの作業時間をいかに短くできるかが、オペレーターの腕の見せどころです。
2016年の国内シールラベルコンテストで「経済産業大臣賞」、2019年の世界ラベルコンテストで最高位となる「ベスト・オブ・ザ・ベスト」を受賞。
また、2020年に行われた技能五輪(印刷部門)国内大会では当社の印刷オペレーターが優勝し日本代表に選ばれるなど、シール・ラベル印刷、パッケージ印刷の両部門において世界レベルの技術力を有しています。
当社では積極的に国内外のコンテスト等へ出場しており、こうしたコンテストを通じて技術者のスキルアップに取り組んでいます。