株式会社丸信

三方よし通信

三方よし通信

【注目の代替食品】豆類、小麦、昆虫、次々と登場する肉・魚の代替食品。そのメリットは?

食品加工技術の発達により、豆類や小麦などからお肉やお魚のような食品を作れるようになりました。代替食品は食糧不足や菜食主義者への配慮などから、世界中で急速に広がっています。それぞれ、どのようなメリットがあるのでしょうか。

温室効果ガス削減に貢献する代替肉

代替肉とは、動物の肉を使用せずに、植物や動物の細胞などで代替したもの。最近では、牛の細胞から作られる培養肉も注目を集めています。特に日本で広がりを見せているのが、豆類から作られる大豆ミート。日本のスーパーでは大豆ミートの販売が始まり、挽き肉タイプやブロックタイプなど、多種多様な商品が売り出されるようになりました。大豆は日本人に馴染み深い食べ物なので、受け入れられやすく、徐々に認知度が上がっています。代替肉には植物性の原料から作られた「植物肉」と、動物性の原料から作られた「培養肉」があります。植物肉は環境問題や菜食主義者へ配慮でき、食感も肉に近く、味付けをすれば普段食べているお肉と変わらない美味しさを楽しめます。一方、家畜を原料としている「培養肉」は、植物肉よりも本物のお肉に近い食感や味わいを楽しめるのが特徴。代替肉の普及により、温室効果ガスの削減が期待できます。

代替肉とは?

米国中心に技術開発が進む代替魚

代替肉に比べるとまだ馴染みは薄いですが、米国を中心に植物等から作られた代替魚の開発が進んでいます。トマトを主原料にしてグルテンフリーにも対応したマグロ代替品や、茄子や海藻を原料にしたウナギ代替品、エンドウ豆やひよこ豆などの豆類を豊富に使用したツナ、その他、鮭やエビの代替魚などが市場に登場しています。日本でおなじみのメーカーも、植物ベースのマグロ代替品を開発しており、魚や貝も開発を進めているようです。

豊富なたんぱく質が魅力の昆虫食

昆虫食も豊富なタンパク質を含んでいることから注目されている代替食の一つ。中でもコオロギ食が注目を集めており、すでにさまざまな食品メーカーから商品が発売されています。理由は、家畜の代替食品になるからです。
コオロギは昆虫の中でも栄養価が高く、特にタンパク質量は100gあたり約60gと、牛肉・豚肉・鶏肉のタンパク質量同20g前後に比べてはるかに高いのが分かります。また、タンパク質だけでなく鉄分やマグネシウム、カルシウムなども豊富。実際に流通しているコオロギ粉末は、約60~70%のタンパク質を含んでおり、効率良く栄養を摂取できるのがメリットです。また、牛や豚などの家畜よりもエサの量が少なく、飼育が簡単なのも人気の秘密。例えば、牛の体重を1kg増やすのに必要な水の量は約1500リットル。一方コオロギは1kg 増やすのに1リットルしか必要ないので、CO2の排出を削減でき、環境負荷の少ないタンパク源になり得るのです。

将来の世界的な食糧不足を解決できるか

日本では少子化や人口減少が叫ばれていますが、世界的には人口が増え続け、食糧不足が深刻化しており、2030年には「タンパク質危機」も危惧されています。気候変動もあり食糧確保はさらに困難を極めるのが予測されるため、代替肉や昆虫食は今後もさらに注目されそうです。

ショクビズ!では「代替肉」や「昆虫食」について事例を交えて詳しく紹介しています。

【参考記事】

・流行りの代替肉市場、参入メリットは?大豆ミートや、無印・カバヤ・昭和産業の事例をご紹介
https://shokubiz.com/maker/2778/

・コオロギ食(昆虫食)が世界の食料不足を救う!?栄養価の高さ、商品事例をご紹介
https://shokubiz.com/maker/2454/