三方よし通信

三方よし通信

創業の物語を学ぶ。少しユニークな「新入社員演劇研修」

紫陽花が美しく咲き誇る季節となりました。皆様におかれましては、日々お忙しくも充実した時間をお過ごしのことと存じます。このコラムが発信される頃には世界情勢が好転しているものと心より願っています。

さて、4月に新しい仲間を迎えてから早いもので3ヶ月が経ちました。今回は、弊社の新入社員たちが行っている、少しユニークな研修についてお話しさせてください。

去る6月19日、弊社において新入社員による「演劇発表会」を開催いたしました。(本コラム執筆時点ではまだです)「印刷会社の新入社員がなぜ演劇を?」と驚かれるかもしれません。

実はこの研修、丸信の創業期などの歴史や、これまでに乗り越えてきた数々のドラマをベースにした物語を、新入社員たち自らが配役を決めて演じるというものです。彼らは日々の業務研修の合間を縫って、およそ3ヶ月弱にわたり、互いに意見をぶつけ合いながら猛練習を重ねてきました。

座学で「会社の歴史」を学ぶことは簡単です。しかし、当時の先輩たちがどのような想いで仕事に向き合い、どのような苦労を経てお客様との信頼関係を築いてきたのか。それを自分自身の身体と言葉を使って疑似体験する「演劇」というアプローチだからこそ、五感を通じて丸信のDNAが彼らの心に深く刻み込まれることを期待しています。また、一つの舞台を全員で創り上げるプロセスの中で、同期としての絆や団結力は、固く、強いものへと育っていきます。

そして、この発表会にはもう一つ、私たちが何よりも大切にしている事がございます。それは、会社を定年退職されたOB・OGの諸先輩方をご招待していることです。

劇の終了後には懇親会を催し、若い新入社員と大先輩たちが世代を超えて交流を図ります。新入社員たちは、目の前にいる諸先輩方から「あの頃は本当に大変でね」「それでも、お客様のためにみんなで乗り越えたんだよ」といった、リアルな過去のご苦労や現在の近況に耳を傾けます。

文字通り、自分たちが先ほど演じた「創業期の物語」を生き抜いてこられたご本人たちとの対話です。そこには、言葉以上の感動と学びがあります。

私たちが今、こうしてお客様のパッケージやラベルを作り、包装資材の商売をさせていただけているのは、決して当たり前のことではありません。創業期を泥臭く支えてくれたOB・OGの皆様がいて、そして何より、そんな丸信を長年にわたって信じ、支え続けてくださった「お客様」や「仕入先様」という大きな存在があったからこそ、今の丸信があります。

「伝統報恩(でんとうほうおん)」という永続企業には必須の概念を私たちは感謝の心で大切にしていかねばなりません。この演劇研修は、若い社員さんたちに丸信の原点を知ってもらうだけでなく、私たちが受けてきた「大きな恩」を肌で実感させてもらえる、本当に貴重な機会となっています。

歴史の重みと、そこに込められた先輩方のバトンを受け取った新入社員たちは、これから本格的に皆様の現場へと配置され、担当として歩み始めます。営業として担当させて頂くものもおります。まだまだ至らない点も多く、皆様にご不便をお掛けすることもあるかと存じますが、どうか、彼ら彼女らのこれからの挑戦を、温かく、そして厳しく見守っていただければ幸いです。

新入社員ともども、全社一丸となって皆様のビジネスの発展に貢献できるよう、これからも一歩一歩着実に歩みを進めてまいります。今後とも変わらぬご指導を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

 

株式会社 丸信
代表取締役 平木洋二