株式会社丸信

三方よし通信

三方よし通信

【社長コラム】低年金時代

先日の日経ビジネスで「低年金サバイバル」という特集を読みました。
少子高齢化で年金財政は厳しくなるのは不可避で、2022年4月以降、順次制度が改正されます。一言で言うと、もっと長く働き、できるだけ遅くから受給しなさいという制度に変わっていきます。

年金制度は3階建てになっていて、1階が国民年金(平均受給額5万6千円)、会社員や公務員対象の厚生年金(平均受給額14万6千円)、そして3階は私的年金で、これには確定拠出年金(DC)や個人型のiDeCo、民間の保険会社の年金保険などが含まれます。
金融庁が19年にまとめた所謂「老後2000万円問題」、そして突如喧伝されるようになった「人生100年時代」(現在の平均寿命は男性81歳、女性86歳)これほど国民の不安を煽り、消費を減退させたトピックはないでしょう。

我々中小企業では中退共に加入したとしても退職金が2000万になる方は稀ではないかと思われます。本来企業が社員の退職後の事まで補償するあるいは心配する必要はないとの議論もあるでしょうが、もしも長年勤めて頂いた方の老後に金銭的に不安があるのであれば、そうならないように情報提供や啓蒙していくだけでも有効ではないかと考えます。

弊社では10年前から確定拠出年金(DC)を導入し、自主的な将来の年金の積み立てを社員に促しています。(一部補助してます)それが民間の保険会社の年金保険よりも有利だと分かっていたからです。60歳まで中途解約ができない、退職した場合にどうするか?(方法はあります)など不安な面もあり、加入者は今でも限られています。

会社で制度を作らなくても今では誰でも加入可能な個人型確定拠出年金のiDeCoが登場しました。確定拠出年金の最大のメリットは掛け金が全額所得税控除されるという点です。(民間の保険会社の年金保険は4万円まで)こんなに有利なのにイマイチ普及していません。
昨年60歳を迎えた幹部社員が、確定拠出年金の受給年齢となり、とても喜んでくれました。若い方向けに啓蒙活動を継続して参りたいと思います。

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